黙々と振って、打開した。6月30日オリックス戦から4試合無安打。試合後の室内練習場に1時間以上、バットを振り込む秋山の姿があった。かねて言う。「自分には練習の裏付けが必要なので」。最多安打記録を保持していても、それは今の自信にはならない。必死に汗を流し、4日日本ハム戦から2戦連続の猛打賞につなげた。

 打率3割2分2厘で首位打者に再浮上したが、表情は全く緩まない。「もちろん(数字は)気にはなります。でも一喜一憂しない。どうしても落ちる方が気になって、自分には前向きな要素にはならないんです」。216安打を放った15年。最多安打記録に進む1本1本を、カウントダウンではなく、カウントアップと表現した。「打率に目を向けすぎない。次の1本をしっかり打つ。いい場面でつなぐ。1打席ごとに集中する」という覚悟は、今季も変わることはない。

 安打数もリーグトップの93に伸ばしたが、辻監督は「まだ本人も納得していないと思う」と評した。まだシーズン中盤。秋山の目指す高みは先にある。その道程が、チームの勝利につながっていく。【佐竹実】