巨人打線が今季スローガンを体現するように「新化」を遂げた。助っ人のケーシー・マギー内野手(34)を今季初めて「2番・セカンド」で先発起用。打線改造が実り、5回1死一塁からの右前打でチャンスを拡大させ、今季最多の1イニング5得点をマークした。6カードぶりにカード3連勝を決め、4位に浮上。前半戦は球団ワーストの13連敗を喫するなど苦戦したが、超攻撃的オプションを得て後半戦の逆襲につなげる。

 マギーが決めた、のではなく、つないだ。5回1死一塁。ヤクルト先発ブキャナンの内角直球に詰まりながら右前に運んだ。点が線につながる。坂本勇が左中間フェンス直撃の適時二塁打。村田が犠飛で追加点を挙げ、さらに亀井が右中間に適時二塁打を放った。今季1度もなかった1イニング5得点を荒稼ぎし、カード3連勝を手中にした。

 秘策が前半戦最終戦でついにベールを脱いだ。「2番セカンド マギー」。春季キャンプでテストし、4月12日の広島戦で試合途中から就いた守備位置。だが希少性は高く、2番という打順もメジャー時代の14試合しか経験していない。高橋監督は「(構想は)ないわけじゃなかった。いろんなものが重なってね」と話した。