巨人が育成選手の田中貴也捕手(24)と支配下選手契約を結ぶことを31日、発表した。背番号は63。この日が今季中の支配下登録の最終期限日。70人の支配下枠のうち、ラスト1枠を若手捕手が勝ち取った。

 田中貴は入団3年目。守備には安定感があり、元気印も定評だ。今春は育成捕手として球団史上初めて1軍春季キャンプに参加した。オープン戦でコンビを組んだマイコラスも「彼はとても投手を気持ち良くさせる」と高評価。開幕後も2軍の捕手陣では最も実戦に出場し、39試合で打率2割5分3厘と打撃でも成長を見せていた。チームは小林が正捕手に就いているが、第2捕手はベテラン勢が多く、田中貴が昇格し、競争の活性化も促せる。

 今季は育成から篠原が4月に昇格し、中継ぎで1軍デビュー。28日に青山、増田が昇格している。12年シーズンに巨人、ソフトバンクが育成4選手の昇格を果たしているが、元支配下選手も含まれており、支配下登録経験のない育成選手4人の昇格は、球界初となる。