日本一奪回へ向け、手綱は緩めない。ソフトバンク工藤監督は、2年ぶりのリーグ優勝を決めた翌日も、同じスタメンを組んだ。指揮官は「昔は優勝が決まったら消化試合というのはあったけど、CSがある。別の選手を使うとしても、それはCSへの準備。僕自身には消化試合はない」と言い切った。

 守護神サファテをベンチから外し3試合休養させることを決めたが、それ以外はまったく変わらなかった。結果は延長10回にモイネロが押し出し四球で今季3度目のサヨナラ負け。だが、CSで戦う可能性がある西武に対し、延長10回は2者歩かせ満塁策を取るなど、勝負手を打ち続けた。

 優勝した前日16日、歓喜のビールかけ後に街に出る選手はほとんどいなかった。宿舎で夕食をすませて部屋に戻り、この日のデーゲームに備えた。工藤監督は「みんな集中力を持ってやってくれた」と評価。残り12試合、貪欲に勝ち星を伸ばし、日本一に突き進む。