西武が両軍合計34安打、27点の乱戦を制した。最大7点差をひっくり返し、天敵ソフトバンクに2試合連続のサヨナラ勝ち。延長10回裏、先頭源田が二塁打で出塁し、森が3本目の適時打となる同点打。続く金子侑は右打席に入っていたが、左腕モイネロが3球目を投げたところで右腕寺原に交代。打席を左に移すと、フルカウントからの8球目(寺原の5球目)を左翼フェンスまで運ぶサヨナラ二塁打とした。「忙しかったけど。右と左は全く別物。最近左は打ててなくて苦しかった。スイッチやってて良かった」。中学から両打ちを始めたが、こんな珍打席は記憶にないという。

 10回表に遊撃源田と飛球をお見合い、勝ち越される契機をつくっていた。「OKの声が聞こえた。いっぱいいっぱいのプレー。(10回裏に)先頭で出た源田はさすがだし、自分も何とかしたかった」。2人で失敗を取り返し、ヒーローになった。【斎藤直樹】

 ▼西武が延長10回、14-13でサヨナラ勝ち。サヨナラ勝ちの最多得点には93年5月19日ヤクルトが広島戦で記録した17点があるが、パ・リーグでは過去8度あった13点を上回り、サヨナラ勝ちの最多得点となった。