ソフトバンクがクライマックスシリーズ(CS)に向け不安を残す連敗を喫した。セットアッパーとして活躍してきた左腕モイネロが緊急降板した。延長10回。同点に追いつかれ、なおも1死一、二塁で金子侑に3球目を投げたところで佐藤投手コーチ、トレーナーがマウンドへ。続投不可能と判断された。慌てて登板した寺原が金子侑にサヨナラ二塁打を許し2試合連続のサヨナラ負けを食らった。

 工藤監督はモイネロの降板について「左肘が張ったみたい。ここのところずっと優勝まで投げてきているので、前腕に張りが出たみたい」と、説明。2日連続で黒星がついたモイネロは「今日は何も話したくない」と、バスへ乗り込んだ。今日19日に移動先の札幌市内の病院で検査をする予定。今季途中入団ながら34試合に登板し、15ホールドとフル回転してきただけに、故障離脱となれば大きな戦力ダウンだ。

 試合は投手陣が西武打線に20安打を浴びた末に敗れた。7点リードから逆転負けしたのは今季初。6回終了時点でリードしていた試合で負けるのも今季2試合目だ。工藤監督は「ほかの投手も打たれたことを受け止めて考えてくれればいい」。CSファイナルステージ(10月18日開幕)まで、あと1カ月。守護神サファテは23日楽天戦まで休養中。3連投だった岩崎も投げさせないと決めていた一戦は、改めて2人の存在感を示す試合となった。【石橋隆雄】