球団37年ぶりのリーグ連覇を成し遂げた広島V戦士が19日、地元に凱旋(がいせん)した。駅職員約50人だけでなく、鉄道警察や警備員も手配される警戒態勢の中、広島駅の改札内外に約1800人のファンが詰めかけた。緒方監督は「平日にもかかわらず、駅にたくさんのファンの人に来てもらって、選手もまた感動したんじゃないかと思う。去年同様にうれしい限り」と感謝した。その後マツダスタジアムでオーナーに優勝報告し、球団職員に日ごろの感謝とお礼を述べると、涙ぐむ職員もいたという。

 指揮官は余韻に浸る間もなく、CSモードに切り替えた。タイトル争いする選手もいるが、残り7試合は消化試合ではない。大瀬良や中村祐、2軍調整中の岡田らをテストするなど戦力の見極めに充てる。「目的は1つ。CSに向けての最後の7試合になる」。競争意識を刺激するように「CSに向けて、もう戦いは始まっているわけだから。試合だけが調整じゃない。体調を整えなきゃいけない選手も何人かいる」と話した。この日ベテラン石原の出場選手登録を抹消。ほかにも菊池やジョンソンらはコンディション管理に重きを置く。連覇から照準を33年ぶり日本一に定めた。【前原淳】