名手がアクシデントに見舞われた。阪神大和内野手(29)が中日24回戦(甲子園)で遊撃守備中に左足首を負傷し、緊急交代した。

 2回表2死一塁で7番遠藤の三遊間ゴロにバックハンドで追いつくも、一塁は間に合わない。この打球を捕りに行った際、左足首に痛みを覚えたとみられる。捕球後はポンポンと跳びはね、痛みを分散させる動きもあった。金本監督は試合後、「ちょっと足をひねったみたいやね」と説明。2回裏1死の1打席目から早々と代打植田を送られた。

 その直後にベンチ裏から現れ、少しだけ足を引きずりながらも自力歩行。広報に付き添われながら、厳しい表情のまま無言で階段ものぼり、クラブハウスに消えた。指揮官は「明日、病院に行くんじゃないかな」と明かした後、重さの程度については「ちょっと分からん」と話すにとどめた。

 大和はこの日まで19試合連続で遊撃先発出場中。10月1日巨人戦まで6試合連続安打と好調をキープしていた。北條の状態が上がらず、ルーキー糸原も右膝靱帯(じんたい)損傷で離脱した後は、どっしりとスタメンに定着。今季からスイッチヒッターに転向した左打席での快打も増え、球界屈指の守備力はもちろん健在だった。

 2軍ではこの日、糸原が実戦復帰したとはいえ、大和を欠いてポストシーズンに突入するわけにはいかない。自力歩行した姿を見る限り重傷ではないとみられるが、CSファーストステージに影響がないことを祈るばかりだ。【佐井陽介】