今季阪神の2軍投手コーチを務め、シーズン終了後に退団した久保康生氏(59)がソフトバンクのコーチに就任することが6日、分かった。2軍投手コーチを担当することが濃厚になっている。

 対話を重視し、投球フォームなどの指導にも定評がある。近鉄、阪神、韓国・斗山と、現役引退後の98年から投手コーチを20年務めてきた。近鉄時代には岩隈をエースに育て、日本を代表する右腕に成長。阪神時代はメッセンジャーに落差の大きなカーブを教え、投球の幅を広げた実績もある。

 ソフトバンクのファームには古谷、笠谷、長谷川宙ら伸び盛りの左腕や田中、高橋、松本裕らドラフト1位組の好素材があふれている。工藤監督が目指す投手王国作りへ、福岡・筑後市のファーム施設を拠点に、若手を伸ばす手腕が期待される。

 久保氏は福岡県出身で、柳川商(現柳川)で甲子園に出場。同学年の立花1軍打撃コーチとは再び同僚となる。地元福岡で新たな指導者人生を歩む。