今季が4年契約の最終年だった楽天嶋基宏捕手(32)が4日、契約更改交渉に臨み、現状維持となる1億円の単年契約でサインした。

 チームは今季クライマックスシリーズ(CS)ファイナルステージに進出。球団からは「チームとして良いときも悪い時も、先頭に立って戦ってくれた」との評価を受けた。

 一方で個人成績は112試合に出場し、打率1割9分9厘、3本塁打、28打点。「誇らしい数字は1つもない。胸を張って1年をやり切ったとはなかなか言える数字じゃない。この成績で上がることはない」(嶋)と、現状維持にも納得してのサインとなった。

 CSでの戦いを通じ「ああいう緊張感のある舞台で試合をしないとうまくならない。毎年ああいう舞台に立っているホークスやライオンズはやはり強い。毎年ああいう舞台で戦うことが1番大事。チームを引っ張っていけるように頑張りたい」と感じたという。そのために今オフは走り込みを中心に体を1から作り直す。

 昨オフはトレーニングを中心に調整したが、春季キャンプでの肉離れや、その後の腰痛などを発症した。「このオフはもう1回しっかり走り込んで、足から作っていきたい。年齢がいくと走る量が減ったり、走れなくなって思うようなプレーができなくなる。このオフはしっかり走り込みたい」。

 来季は37歳の渡辺直人内野手が復帰する。「直人さんも年齢がいってるので、1年間ずっと試合に出るのは厳しいでしょうけど、今までの経験やチームの気づいたことを若い選手に伝えてもらえばチームとしての底上げになる。僕も直人さんに聞きながらやっていきたい」。ベテランの力を結集し、今度はチームを頂点に導きたい。(金額は推定)