将棋好きの新人捕手が7冠を目指す。ヤクルトが7日、都内で新入団選手発表会を開催。ドラフト7位の西濃運輸・松本直樹捕手(24)は“ひふみん”のような柔和な笑顔で力説した。「将棋が好きです。駒をパチンと打ったらスイッチが入る」と捕手における将棋の効果を強調した。

 名捕手の系譜だ。憧れと話すOBの古田敦也氏も将棋好きで三段を所持。松本も将棋を指すことで「相手の意図を読むのが鍛えられた」と打者心理の理解が深まったとする。小学校から将棋を指し始め、戦法は王の守りを固める「穴熊囲い」が得意。「安心して勝負したいんです」と将棋も野球も守備重視と考える。

 好きな棋士は羽生善治竜王。永世7冠の偉業に刺激を受け「信頼される捕手になりたい。今は無理ですけど(願いがかなう)ドラゴンボールが7つ集まったら、願いたい」と首位打者や盗塁阻止率といった7部門で1位を取れる選手になりたいと意気込んだ。