虎視眈々(たんたん)と、先発ローテ入りを狙っている。右肩痛の影響で、7月のトレード移籍後は1度も登板していない日本ハム杉浦稔大投手(25)が13日、千葉・鎌ケ谷でブルペン入りし、捕手を立たせたまま約60球を投げた。明日15日には、捕手を座らせて本格的な投球練習を再開する予定。「だいぶよくなっている。いい感じのボールも増えてきました」と手応えを口にした。

 大谷が抜け、再編される先発投手陣だが、ローテ入りの“ダークホース”が徐々にピッチを上げている。すでに右肩の痛みは消え、再発防止策として取り組んできた新しい投球フォームも形になってきた。「むしろ今までより、ちゃんと下半身を使えて、無理のないフォームになっているかなと思う」。表情にも自信が垣間見える。

 もともとドラフト1位でヤクルトに入団した逸材。本来の力を発揮できれば、大きな戦力となることは間違いない。「いまはちょっとずつ上げていく段階です」。キャンプインまでには、ある程度の投げ込みができるまでに仕上げるつもり。9月には元「モーニング娘。」でテレビ東京アナウンサーだった紺野あさ美さん(30)との間に、第1子となる長女も誕生した。生まれ故郷の北海道に戻り、来季が実質1年目。地元へ、球団へ、恩返しの思いは強い。【本間翼】