球界最年長野手が偉業達成に挑む。来季から打撃コーチを兼任するロッテ福浦和也内野手(42)が14日、ZOZOマリンで契約を更改。コーチ料込みで、現状維持の年俸3500万円でサインした。通算2000安打まで残り38本。球団の生え抜きでは85年の有藤以来となる大台到達へ、このオフも鍛錬に励んでいる。(金額は推定)

 福浦は、この日が42歳の誕生日だった。会見で振られ、照れ笑いを浮かべた。「誕生日に更改するのも、ここ数年なかった。新たな気持ちで頑張ります。(金額に)こだわりはないです。多分ダウンだったんでしょうけど、コーチ料込みで現状維持。うれしいです。選手としても、コーチとしても貢献できるように」。来季からは打撃コーチ兼任。責任に身を引き締めた。

 1歳上の井口が引退したため、25年目の来季は、楽天から西武に移籍した松井とともに球界最年長野手となる。心中を明かした。

 福浦 毎年そうだけど、後輩が辞めるのは寂しいですよ。サト(里崎)、サブロー。年上は(中日)岩瀬さんぐらいになってしまった。長くやれるのは幸せなんだけど、本音は寂しいのが一番ですね。

 引退や退団する後輩たちは、みんな「2000本、打って下さい」と言い残していく。気がつけば、一番年上になってしまった。だからこそ、託される期待を力に変える。「自分が打って勝つのはうれしい。それを求めてやっている。守備でも貢献できるように。まだまだ、守れるところを見せたい。そうなると、走塁も。全てで貢献したい」と貪欲だった。西武松井とは「お互い、しぶとく頑張ろうと。同じパ・リーグ。グラウンドで会える」と支え合っている。

 残り38本。「ベテランになると直球が弱いと思われてしまう。速い球をはじき返せるように」と、自らに言い聞かすように話した。オフは例年以上に振り込んでいる。動体視力トレやストレッチも欠かさない。誰もが待ち望む瞬間へ、25年目の挑戦だ。【古川真弥】