日本ハムのドラフト1位清宮幸太郎内野手(18=早実)の“全米デビュー”プランが浮上した。10日、春季キャンプの日程が発表され、1軍は2月10日の韓国KT戦(アリゾナ・スコッツデール)が初実戦。1軍スタートが濃厚で、この日がデビュー戦となる可能性が高まった。新人合同自主トレ2日目は千葉・鎌ケ谷スタジアムでエンゼルス大谷翔平投手(23)と初コラボ。前夜には、寮内で大谷の“奇襲”に遭っていたことも判明した。

 清宮にアメリカデビュープランが浮上した。春季キャンプの詳細日程が発表され、1軍は2月10日の韓国KT戦が初実戦。さらに12日紅白戦、翌13日は韓国LG戦が予定されている。これまでは同17日、沖縄・国頭での紅白戦が有力視されていたが、一足早く海の向こうで実戦デビューとなりそう。清宮は「ケガなく、1日1日を無駄にせず、春季キャンプに臨みたい。1軍で行けるなら、もちろん行きたいです」と、意気込んだ。

 夢のような瞬間が訪れるたびに、プロになった実感が増していった。新人合同自主トレ2日目、他の新人選手たちと一緒にアップをしている最中だった。午前10時半頃、さっそうとエンゼルス大谷がグラウンドに登場した。「スタンドから『キャー』っていう声が聞こえて。近くを通るのが見えました」。全体メニューをこなしながら、ポール間をジョギングする大谷の姿を、横目で何度も“チラ見”した。「信じられない感じ。いろんな先輩がグラウンドに出ていたので、やっと(日本ハムの)一員になった気がした」と夢心地だった。

 実は前夜に、憧れの大谷からサプライズを受けていた。夜も深まってきた午後10時半頃。ドラフト4位難波が部屋を訪ねてきた。ノックなしに扉が開いたと思ったら、難波の横から、いきなり大谷が乱入。「短い間だけど、よろしく」と一言残して、去っていったという。大スターの粋な? 演出に、清宮も難波もぼうぜん。「夜に誰かなと思ったら…。『おおっ!!』ってなりました。びっくりしました」。たびたび「大谷さんに会ったら、いろいろ聞いてみたい」と話していたが、相手の“奇襲攻撃”に動揺し、それどころではなかったようだ。

 2日連続で敢行した個人練習のロングティーでは、41スイングで柵越え3本。練習後には、寮前で即席サイン会を行い約200人が50メートルの列をつくった。「ファンあってのプロ野球。やれる範囲でファンサービスをやっていきたいので」。球界の新スターは、日々プロの階段を上がっている。【中島宙恵】