中日が15日、沖縄キャンプに向けてスタッフ会議を行い、1・2軍の入れ替えを活発化させて競争をあおる方針を固めた。1軍の北谷キャンプの実戦は練習試合、オープン戦含め、昨年より2戦多い9試合を予定。ダメなら2軍落ちの生き残りキャンプで、5年連続Bクラス脱出へ下地をつくる。

 若手もベテランも関係ない。2年連続2桁勝利投手が不在の竜投は、キャンプイン初日にいきなり自主トレの成果が試される。2月1日、投手陣の練習メニューには「BP(打撃投手)」と記される予定だ。

 スタッフ会議に参加した近藤投手コーチが、競争心をあおった。「元気なやつは北谷に連れて行こうとは思っている。ダメだったら下に落とす。入れ替えは多くしたいと思っている」。1、2軍の行き来を盛んにする、サバイバルを予告した。

 キャンプ中の実戦も見極めの対象だ。1軍の北谷では2月12日の韓国・ハンファとの練習試合を始め、オープン戦を含め昨年より2戦多い9試合を予定。2軍の読谷でも4試合を予定している。アピールのチャンスは増え、1人でも多くの戦力発掘、さらには強化に向け、シビアに戦わせる。

 いつまでも低迷するわけにはいかない。この日、ナゴヤ球場には、4日に急死したOB星野仙一氏への献花台が設置され、森繁和監督(63)も花を手向けた。「娘(昨年8月、乳がんで35歳で亡くなった長女麗華さん)のときも気にかけてもらった。(訃報を聞き)信じられなかった」と神妙な表情。野球人として、星野氏の偉大さを、あらためて感じた。

 球団にとって特別な1年を迎える。だが、森監督は「そこまでの余裕はない。いい結果が出たら、これがあってとなる。俺は俺なりのことをしないといけない。心のどこかに置いておく」と、チーム再建の使命で頭はいっぱいのようだった。星野氏も望んでいた強竜復活。2・1からグラウンドに火花が散る。【宮崎えり子】