プロ野球の12球団監督会議が25日、都内で行われ、監督から審判に対してボーク基準緩和の要望が出された。座長の楽天梨田昌孝監督(64)は「セットポジション、ボークに関してはほとんどの監督がちょっと緩和してほしいと。あまりにも(静止の基準が)厳しすぎると。逆にセットポジションは10秒ぐらい持っている人もいる。時間短縮のためにも、できるだけないように。オープン戦の間には(基準を)統一してもらえたら」と話した。

 2段モーションの解禁に続き、日本のプロ野球がまた国際基準に近づくかもしれない。昨年4月19日巨人戦のヤクルト・ブキャナンなど、これまで来日した外国人は、多くの投手が1度はボークを取られてきた。ほとんどが、セットポジションで一時静止をしていないという理由。昨年のWBCでも、日本基準ならボークとなる投手の投球に翻弄(ほんろう)された。梨田監督は「日本はかなり厳しく、外国人選手が困惑している。アマチュアも緩やかですし」と説明。要望を受けた日本野球機構(NPB)は、平田稔野球運営本部長が「今後検討をしていく」と見通しを語った。

 監督会議ではこの他、今季から導入される、監督によるリプレー検証要求のリクエスト制度、故意四球の申告制、2段モーションの解禁などが説明された。西武菊池が反則投球を取られた試合で相手だった梨田監督は「あれを取られてかわいそうだと思っていた」と本音をのぞかせていた。【斎藤直樹】