覚悟の宜野座1号だ! 阪神大山悠輔内野手(23)が30日、沖縄・宜野座での屋外フリー打撃で「先乗り自主トレ組1号」を放った。広角に鋭い打球を打ち分け、23スイング目にスタンドイン。守備でも二塁でノックを受け、軽快な身のこなしを披露。「1日1日が勝負」と位置づける2年目へ、期待の和製大砲候補が、球春到来を一足早く告げる号砲だ。
高い打球音を残し、とらえたボールは、左翼へ一気に飛んでいった。大山が放った打球は、鋭い弾道で左翼スタンドの芝生に着弾。「宜野座1号」に内野スタンドの虎党から拍手が送られた。今年初の屋外フリー打撃。勝負に挑む決意を込めたかのような1発だ。練習を終えた大山に笑顔はない。「これからしっかり上げていかないといけない」と気を引き締めた。
紡いだ一言、一言に覚悟をちりばめた。明日2月1日に2年目のキャンプが幕を開ける。楽しみか、不安か-。問われた大山は「楽しみではないですね。そんなに甘いものではないので本当に1日1日が勝負なので、不安しかない。でもやるしかないので、自分でしっかりやっていきたいです」。不安を少しでも打ち消すためにバットを振る。語った言葉には力があった。
期待の和製大砲だが、振り回すだけではない。柵越えは1本で、49スイング中、安打性の当たりが17本。大きな放物線にはこだわらず、中堅から右翼へ鋭い打球を連発した。新人ながら7本塁打を放った昨季からのルーティンで「いい感じで打てるときがあったので。良かったときのことを継続しつつ、また新しい方法を見つけていきたい」。レギュラー奪取へ、目をぎらつかせた。
打つだけではない。ノックでは二塁につき、グラブトスや併殺プレーも無難にこなした。すでに久慈内野守備走塁コーチが「セカンドで勝負させたい気持ちはあります」と、キャンプで二塁に専念させる構想を明かしている。上本や西岡、植田もいる激戦区の二塁。大山は「どうなるか分からないので、しっかり準備していきたい」と語った通り、守備にも時間を割いて準備を進めてきた。
一塁にはメジャー71発を誇る新外国人ウィリン・ロサリオ内野手(28=韓国・ハンファ)が4番最有力候補として居座る。大山は昨年も沖縄・宜野座で17年虎1号を放ったが、かけられる期待値が違う。大山が二塁を奪取して新助っ人との競演となれば、文字通り強力打線の完成だ。不安をエネルギーに変えて。静かな語り口以上に、放物線に大山の意気込みが表現されていた。【池本泰尚】



