ルーキーを卒業した各球団の2年生選手が7日、各キャンプ地で飛躍をアピールした。現時点で狙うのは、不動のレギュラー、開幕投手、1軍初出場…と十人十色。可能性に満ちた2年生は、それぞれの目標に向かって突き進む。

 2年目右腕が覚醒の予感だ。西武中塚駿太投手(23)が打撃投手を務め、木村、源田、外崎に計43球。カーブが外れ20球を見逃されたが、23スイングで安打性5本。身長191センチからの直球は手元でドスンと来た。ファウルを11本も奪った。前日に本田、国場から1発を放った木村は、打球がケージから出ない場面が続いた。「球が強い。パワーカーブは、ほとんどボールだったけど、ゾーンに来れば良い」と証言。外崎も「ゆったりしたモーションで最後だけ速いので、刺される」と認めた。

 牧田(パドレス)が抜けた中継ぎの一角に期待される。おっとりした性格で、あだ名は「しずちゃん」。お笑いコンビ南海キャンディーズのしずちゃん似の最速153キロ右腕だ。ただ、1年目は苦かった。昨年9月末のデビュー戦は2死から3連続四球で降板。1軍の壁は高かった。変わったのは、昨年11月から参加したオーストラリアのウインターリーグがきっかけだ。3A選手もいる環境でもまれ「ひたすら、走って、投げて。意識が変わりました」。体重を103キロから97キロまで絞り、初のA班キャンプをゲット。前日6日は150球を投げ込んだ。「高卒2年目と大卒2年目は違います」と油断はない。

 この日も、周囲の評価とは裏腹に慎重だった。「まだ打者が慣れていない。押せたとは思いません。それより、ストライクゾーンに投げるので精いっぱい。30点です」。自己採点が辛いのも、意識が変わったから。ニューしずちゃんが台頭するかも知れない。【古川真弥】