宜野座のバッケンレコードや!? 阪神の新外国人ウィリン・ロサリオ内野手(28=韓国・ハンファ)が8日、フリー打撃で左翼場外に「超特大アーチ」を懸けた。圧巻は55スイング目。高さ14メートルのネットを越え、後方の道路に向かった。

 走行中の黒いボックスカーをかすめて、奥の斜面にズドン!! 推定170メートルの“最長不倒”だった。ロサリオは「あくまで打撃練習なので、試合で打てるようにしたい」と冷静だったが驚異のパワーに凍りついたのは球団側だ。車や歩行者に直撃していたら大事故につながる恐れもある。すぐに宜野座村へ連絡し、谷本球団副社長兼球団本部長や馬場マネジャーも急行し、現場検証が始まった。

 「ロサリオネット」の増設も検討されることになった。道路はこれまでタクシーだけ通行可能だったが、明日10日の第3クール初日から、練習が始まれば通行止めになる方向。金本監督は「本当にいいスイングをして、ちょっとビックリしました」と舌を巻く。

 打撃以外ではこの日、キャッチボールを行わず、守備練習も送球を回避したが、金本監督は「肩肘が張っているからということ。心配することは何もない」と明言。前日7日には同監督から柔らかいマットレスをプレゼントされ「昨日寝れたんで、今日、見ておいてくれ」。多少の張りはお構いなし。御礼の1発回答だった。メジャー71発の怪力は本物だ。【酒井俊作】