2段モーションに挑戦中のDeNA井納翔一投手(31)が、宜野湾キャンプで初の打撃投手を務め、“牛ちゃん効果”で快投した。

 「牛ちゃん」とは、井納が足しげく通う、炊き肉の名店。中央がへこんだ鉄板の中で、豚肉や鶏肉にキャベツ、もやしなどたっぷりの野菜を煮詰め、甘辛い絶品のたれをつけて食す。井納のパワーの源だ。

 この日は、白崎、桑原に対して、直球のみで54球を投げ込んだ。

 「ピッチャーである限り打たれたくないという本性が出る中で、真っすぐだけでしたけど投げられて良かった。しっかりと投げられたと思います」と言った。

 今キャンプのテーマは、今季から取り組む2段モーションのフォーム固め。第1クールから投げ込みを続け、7日にはブルペンで238球を投じた。

 「しっかりと立つという感覚がとても良かったです」と、今後の実戦に向けて手応えは十分。

 「牛ちゃんのおかげです。牛ちゃんのおかげ。僕は牛ちゃんの宣伝大使ですから」。

 何度も「牛ちゃん」「牛ちゃん」と繰り返し、室内練習場に消えていった。【前田祐輔】