ダークホースや! 阪神ドラフト2位の高橋遥人投手(22=亜大)が2日、甲子園で行われた1軍の全体練習に合流。ブルペン投球を行い、見守った金本監督を驚かせた。明日4日、ソフトバンクとのオープン戦(ヤフオクドーム)でデビュー予定で、金本監督も「ほんま使いたい」とべたぼれ。肩の筋力に不安材料こそあれ、開幕ローテのダークホースに急浮上だ。

 まだ寒さの残る甲子園で、初めての1軍練習を終えた高橋遥は大量の汗をかいた。第一声は率直に「すごく緊張しました」。まだ初々しさの残る左腕。だが、いきなり入ったブルペンでうなりを上げた。金本監督が見守るなかで抜群の直球に変化球も交えて50球。2軍で意識した「どこにいってもいいから腕を振る」投球を披露。長所が伸ばされ、輝きは増していた。

 金本監督は絶賛の言葉を並べた。「肩の筋力がちょっとまだ不安視されるところがある」と前置きした上で、現役時代に対戦したイメージを重ね、フォームを巨人吉川、球筋を巨人杉内と例えた。さらに「肩の筋力のことがなかったらもう、間違いなく1軍で投げさせるよ。間違いなく。(真ん中でも)打てんと思うよ。スピンが利いてファウルになる」とべた褒め。2軍でも実戦2試合で無失点。チームの先発陣に不安がある現状を見ても、開幕ローテのダークホース的存在になる可能性がある。

 若き左腕は明日4日のソフトバンクとのオープン戦(ヤフオクドーム)でデビュー予定。1~2イニングとなる見込みで「楽しみにしないといい方向にいかない」と心を躍らせる。昇格に際して指揮官が「3四球までは大丈夫」と語っていたことに関しては「3個出したくはないですけど…。気にせずに腕を振ることを継続したい」と笑った。

 まだ1年目。指揮官は無理して1軍で投げさせるつもりはないが、好素材だからこそ頭を悩ませる。スライダーや課題だった制球も上向き。「まあちょっと長い目で見ないといかんところもあるよね。肩の筋力が問題なかったらもう…。いきなり先発でバチバチ入れるよ。モノはいいわ。ほんま使いたい」。がむしゃらに腕を振り、左腕が道を切り開く。【池本泰尚】