中日のドラフト1位右腕が、開幕1軍に大きく前進した。鈴木博志投手(20=ヤマハ)がヤクルト戦の8回に登板。先頭の大松を遊ゴロに打ち取ると、続く奥村はカットボールで空振り三振を奪った。同一リーグの対戦は、プロ入り初めてだったが、得点は許さず。これで実戦4試合連続で無失点を記録した。「この天候で準備できたのはよかった。(セ相手で)試合に近い感じで投げられている」。この日の宮崎は曇天で風は強く、気温も低かった。最速は151キロを計測。悪天候に左右されなかった。

 キャンプから順調そのもの。森監督はセットアッパーとして期待しており、「実戦でドンドン投げさせる。1イニングを後ろでやりたいという投手はあまりいないから」と話す。又吉が先発調整中で、リリーフは田島や谷元、祖父江、岩瀬ら経験豊富な選手がいる。ここに若い力が加われば、ブルペンも活性化される。

 周囲の高評価にも、鈴木博は慎重だった。この日も含め、4戦すべてで安打を浴びた。「2アウトを取ったら、ホッとしている自分がいる。そう思ってはいけない」。打者3人でピシャリ封じることを理想に描いた。【田口真一郎】