阪神金本監督が星野仙一氏(享年70)の追悼試合として行われた中日戦で優勝への思いを強くした。プレーボール直前、追悼セレモニーが行われ、星野氏の姿がビジョンに映された。一塁側ベンチ前で整列して映像を見守っていた金本監督は「懐かしさと、なんて言うか寂しさと…。あの(星野監督で優勝した)2003年の喜びを選手に味わわせてやりたいですね、やっぱり」と語気を強めた。

 スタンドには、星野氏の口癖「勝ちたいんや」の横断幕が張られた。試合は、この時期では珍しい、ワンポイント救援も披露したものの、9回に追いつかれてドロー。オープン戦初勝利とはならなかった。金本監督は「特別な日なので勝ちたかったですけど勝ちきれんかったね。応援してくれていたし、僕が就任するときもかなり背中を押してもらったし、応援してくれているチームだと思う」。星野氏の存在を身近に感じながら、シーズンでの勝利を誓った。