新1、2番で開幕ダッシュだ。オリックス福良淳一監督(57)がドラフト8位山足達也内野手(24=ホンダ鈴鹿)を開幕ソフトバンク戦の2番二塁に抜てきした。ヤフオクドームで最終調整を見届けた指揮官は「緊張すると思うけど、思い切ってやってくれたら」と決断。イチロー2世の期待がかかる4年目宗を1番中堅に置き、フレッシュコンビで千賀撃ちを目指す。

 チームで開幕戦の新人スタメンは16年吉田正以来、2年ぶり。50メートル5秒8の走力に加え、力のある打撃をアピールしてきた山足は「今日、打撃練習中に思い切っていけと言われた。自分が一番ビックリ。ルーキーらしくアグレッシブにいきたい」と目を輝かせた。

 負の歴史を断ち切りたい。オリックスは開幕戦で12年から6連敗中。6年ぶりに本拠地で開幕を迎えた昨季も延長の末に楽天に競り負けた。必要なのは壁をぶち破る新しい風だ。吉田正、ロメロら超重量な中軸が並ぶだけに、福良監督も「1、2番の出塁率が上がればそこが生きてくる」と得点パターンをイメージ。開幕戦7連敗阻止へ、呪縛を解くカギが新1、2番だ。

 2年連続の日本一を狙うソフトバンクは先発陣が開幕前の登板で次々と打ち込まれるなど不安要素も残る。14年から4年連続負け越している難敵に変わりはないが、指揮官は「楽しみです。ワクワクしている」と笑った。昨季との違いを問われて「若い選手が多い。そういうところを前面に出したい」。新生福良オリックスが、若い力で開幕ダッシュを決めにいく。【桝井聡】