楽天の中継ぎ左腕、浜矢広大(25)が今季初登板で存在感を示した。3月31日のロッテ2回戦(ZOZOマリン)の3番手で登板。最速144キロの直球をコーナーに投げ込み、2回無安打3奪三振無失点と好投した。2本塁打を放っていた4番井上とは7回2死一塁で対戦し、ど真ん中の142キロ直球で空振り三振を奪った。「今年初めての公式戦で抑えられた。去年は1試合目でホームランを打たれている。しっかり抑えるだけ」と自信を見せた。

 課題の制球難を克服した。昨年は9試合8回2/3を投げ10四球を与えていたが、この日は無四球。今季から復帰した佐藤義則投手コーチ(63)の助言で、フォーム固めに取り組んだのが奏功した。

 浜矢 キャンプではしっかり足を使って、前で球を離せと言われ続けた。フォームさえ固まれば制球は安定すると思っていた。ブルペンでの球は、今までと違っていた。

 この日は5点差での登板だったが、今後安定感を増せば厳しい場面での登板も想定される。梨田監督は「ストライク先行でいいテンポで投げていた。拮抗(きっこう)したゲームで投げられると(チームは)楽になる」と高梨に続く中継ぎ左腕の台頭を期待した。浜矢は「どの場面でもしっかり投げられるように」と背水の覚悟で、勝負の5年目に挑む。【高橋洋平】