日本ハム中田翔内野手(28)が今日20日ソフトバンク戦(札幌ドーム)で、2016年8月以来となる2年ぶりの3戦連発を狙う。19日、羽田空港から空路、北海道へ帰還した主砲は神妙な表情でつぶやいた。「昨日の試合は、ファンが一番怒っていると思うよ」。数時間前の悔しさが、ふつふつとよみがえった。

 前日18日の西武戦(メットライフドーム)では、5号3ランを含む今季初の3安打。打率も開幕以降、初めて2割を超えた。だが、チームは大量8点のリードをはね返されて、まさかの逆転サヨナラ負け。試合はゲームセットの瞬間まで、どう転ぶか分からない。あらためて痛感した試合となった。

 自身は開幕から打率1割台が続いていたが、打席での手応えを、つかみつつある。「三振しても、ボールは見えているのに何でだろうって、ずっと思っていた」。開幕から不振にあえいだ1年前が頭をよぎりながらも、ここまで16試合で5本放ったアーチが、支えになっている。「去年のこの時期は、まだ1本も打てなかったからね。スイングの感覚は悪くないし、あとは試合で結果として出るかどうか」。本塁打数だけを見れば、近年にないハイペースで積み上げている。貯金をはき出して迎えるソフトバンク3連戦は、踏ん張りどころだ。今日20日の相手先発は、昨季打率5割と相性の良かった武田。「今はコンちゃん(近藤)の調子が良いから、なんとかチームも勝てている。いつまでも、頼ってばかりはいられない」。今こそ4番の底力を。今月22日に20代最後の誕生日を迎える主将が、前祝いの3戦連続アーチでチームを再び勢いづける。【中島宙恵】