先発マウンドに上がったソフトバンク石川が疾走する獅子の足をがっちり止めて見せた。5試合連続9点以上をたたき出し、5連勝と驚異的な破壊力を見せた西武打線に真っ向勝負でねじ伏せた。8回110球を投げ、3安打1失点。「しっかり(内角へ)突っ込んでいけた。今後のためにも自分の投球の幅として生かしていきたい」。立ち上がりから内角を攻めた。2回に先頭の4番山川の左腕に死球を与えたが、「攻め」の気持ちは持ち続けた。

 5回まで1安打投球。1点もらった直後の6回表に犠飛ですかさず同点とされた。直後に松田の1発で突き放すと、7、8回をピシャリと6人で切った。150キロ超の直球に自慢のカーブも駆使し、7奪三振。強力なレオ打線を「意識しないように意識した。自分がやるべきことを意識した」と振り返った。

 開幕ローテを逃した右腕がチームトップの3勝目。「石川はスキのないピッチングをしていたと思う」と工藤監督も称賛した。レオ退治に成功した背番号29が先発陣の柱となりそうだ。