昨季のセ・リーグCSファーストステージを思い出すようなグラウンド整備だった。

 阪神園芸スタッフたちの奮闘が、ひたむきに勝利を追いかける選手たちに「日常の練習環境」を提供した。

 14時試合開始の場合、普段は午前8時30分に球場入りする阪神園芸スタッフだが、2日が雨天中止ということもあって、この日は午前8時からグラウンド整備を敢行した。

 30分ほど作業を早めたのには理由がある。「はやくグラウンドに出て練習する選手は10時には出てくる。その時間に合うように逆算すると、この時間になりました」。内野グラウンドを覆うシートをあげる作業に約40分かかる。その後は黒土グラウンドの整備や外野芝生にたまった水を抜く作業を行った。阪神園芸スタッフが動き始めた8時から1時間30分ほどで整備が終了。予定通り、10時からは試合前練習が始まった。そしてフリー打撃では福留、糸井、ロサリオらが快音を響かせた。

 「室内で打つのと、球場で打つのではモチベーションも違ってくると思う。グラウンドコンディションを万全の状態にするのが仕事ですから」

 選手たちが気持ちよくプレーできる環境を-。阪神園芸スタッフの真心が、タイガースの白星にもつながっている。