日大国際関係が、リーグ6連覇を達成した。勝てば優勝の条件で、静岡大を6-0。先発の続木悠斗投手(4年)が、3安打12奪三振で完封。打っては9番川岸聖大内野手(4年)が、3安打3盗塁1得点と足でかき回した。リーグ戦は全日程を終了。優勝した日大国際関係は、全日本大学選手権(6月11日開幕、神宮球場ほか)出場を懸けて、26日開幕の東海地区選手権(清水庵原球場)に挑む。

 日大国際関係の続木は、最後まで集中力を切らさなかった。9回裏二死一塁。最後の打者を外角直球で空振り三振で打ち取った。瞬間、一塁手の大森賢将主将(4年)が、ガッツポーズで駆け寄るのを目にし、6連覇を確信。笑みがこぼれた。「ずっと気を張り詰めていて、うれしいというより、ホッとした気持ちです。本当に良かったです」。

 初回に2死満塁とされたが、タイムで和泉貴樹監督(63)の声で落ち着きを取り戻した。その後、相手6番を二ゴロに仕留め、ピンチを切り抜けた。2回以降はフォークを決め球に、三振の山を築いた。

 続木の好投でリズムに乗った打線は、6犠打6盗塁と、足を絡めて相手を揺さぶった。3回表1死二塁では、二塁走者の川岸が盗塁を仕掛け、永島広大(2年)の一塁内野安打で一気に生還した。「投手のクセは分かっていました。本塁も『イケる』と思いました」。

 今季のチームは、和泉監督が「本当に打てない」と話すほど、例年に比べて打力不足だった。選手たちも自覚し、大森は「点が取れない分、ノックから厳しくやってきました。守備で勝てたと思います」と胸を張った。さらに続木と小沢拓馬投手(4年)の2本柱が、最上級生の自覚を胸に成長。試合を作れるようになったのも勝因だ。

 チームは県内無敵の6連覇を飾ったが、過去5度は東海大会で敗れ、春の全日本、秋の明治神宮大会に進めていない。「まだこれから。やっとスタートラインです」と川岸。日大国際関係の本当の戦いは、これからだ。【鈴木正章】