ロッテが今季加入した外国人2人の活躍で快勝した。打のヒーローはドミンゲス。4回、同点の左越えソロ、5回は左翼席へ5号2ラン。来日初の2打席連発に「自信がついてきた」とにこやかだ。「5番一塁」と初めて守備付きで先発し「DHだとベンチでアウトになった打席を考えてしまう。守備に集中すれば忘れられる」。初回の空振り三振を引きずらず、直近5試合で4発量産と覚醒した。

 守ってはボルシンガーがチームトップの5勝目。「常に新しいチーム、打者と対戦するのがワクワクする」と、涌井の試合映像を居残りで補習する勤勉な男が5月4戦4勝と敵なしだ。

 思えば2月。4番候補として獲得したドミンゲスは変化球がバットに当たらない。3月。オープン戦最終登板でボルシンガーは4回8失点と大乱調だった。井口監督はこの活躍を「予想…してましたよ!」と笑ったが、うれしい誤算に違いない。9日前に6あった借金は2まで減った。

 ベンチには、大阪観光中のドミンゲスの家族からの差し入れが。メジャーではダッグアウトの必須アイテム「ヒマワリの種」だ。かつてメジャーを主戦場にした2人が、体格以上に大きく見えた。【鎌田良美】

 ▼新外国人のボルシンガーが5月に入って4戦4勝。ロッテの外国人で月間4勝は、05年8月セラフィニ以来6人目。来日1年目の投手では、毎日時代の53年8月に6勝したカイリー以来65年ぶり2人目となった。