阪神金本知憲監督(50)が6日、打撃不振で降格中のウィリン・ロサリオ内野手(29)に、1軍復帰ノルマを課した。「2軍でどれくらい変化球についていけるかやね」。苦しめられた右投手の外角低めのスライダーを克服することに加え、「左投手のチェンジアップを我慢できるか、とか。そこらへんですよ。上積みがないと、同じ繰り返しになる。せめて2軍レベルの変化球は対応できるようにならないとね」と明確な課題を与えた。

 金本監督から降格後3日間の「打撃禁止令」が出されていたが、この日解禁。甲子園室内練習場で、キャッチボールや約20分間のティー打撃を行い、汗を流した。ロサリオは「感触的にもよかったし、頭の中も整理できてバッティングできたのは一番よかった。早く上に戻って活躍することが一番なので、それに向けてやっていきたいと思います」と前を向いた。練習前には矢野2軍監督、浜中2軍打撃コーチと打撃について話し合いを行った。

 矢野2軍監督は不振の要因について「一生懸命打ちにいこうとしてしまっている」と分析。「振らない方が怖い」と、捕手目線で復活へのヒントを与えていく。自身も際どいコースへの変化球を見逃されたことで、配球を読まれたと思うこともあったという。「ロサリオ自身、もともと振る怖さは持っている。振らない怖さをつくっていかないと、上がっていくところには近づかない」と指摘した。

 ロサリオは早ければ12日のウエスタン・リーグ広島戦(由宇)で実戦復帰する見込み。金本監督指令に応えるべく、矢野塾で一から出直す。【古財稜明】