勝てば森中日初のAクラスの可能性もあった試合を落とし、3日ぶりに最下位に転落した。今季3度目の先発登板の大野雄が、ソフトバンク柳田につかまった。初回は先制の犠飛、3回には15号3ラン、5回には16号ソロ。柳田1人に全5点を奪われた。

 この日の登板を前に、チームとソフトバンクの対戦2試合をテレビ観戦。柳田対策をイメージして臨んだが「あんな本塁打は初めて打たれた。三振が取れないなら四球でもいいと思っていた。でも試合になると…。もっとインコースに投げても良かった」。昨年は開幕投手を務めたが、今季は3度目の登板でも結果を出せず、大野雄は反省しきり。試合後、出場選手登録抹消が決まった。

 ただ、森監督はさばさばした表情で振り返った。「一番長打力のある選手に打たれたら、命取りになる。そこまでは慎重に投げていたが」。敗戦の中に、光明もあった。又吉、木下雄、藤嶋が6回以降、ソフトバンク打線を抑えた。「若い連中が試合を作った。いろんな経験を積んで欲しい。いろんな使い方も考えたい。明後日からの違うカードに全力で行く」。12日からは相手の本拠地で楽天、西武と6連戦。若手の台頭に期待し、混セの上位進出へ再出発する。【伊東大介】