阪神藤浪晋太郎投手(24)が407日ぶりの勝利を飾った。楽天戦に先発し6回1/3を無失点の力投。今季初勝利となった白星は実に昨年5月4日のヤクルト戦以来。ようやく長いトンネルを抜けた。

 雨のマウンドで直球とカットボールを軸に楽天打線を封じ込めた。1、2回を無失点、4三振を奪う立ち上がり。3回1死満塁のピンチを背負っても3番指名打者島内に対し、0-1から真ん中低めのカットボールで三ゴロ併殺に切り抜けた。5回まで被安打3、四球2、8奪三振の安定した投球。6回には中谷が先制3号2ランで援護した。7回1死、アマダーに四球を与え、茂木に中前打を許したところで降板。口を真一文字に結んで無念の表情を見せ、ベンチの最前列で立ったまま祈るように試合を見つめた。この回2死満塁とされながら2番手岩崎、3番手桑原が無失点で切り抜けたのを見届けると両手をたたいた。

 マウンドでしっかり役目を果たし、ファンがチームが待つ完全復活に近づいた。