オリックスが踏んだり蹴ったりの敗戦で、4カードぶりのカード負け越しを喫した。延長12回に7番手比嘉がソフトバンク柳田に特大の右越え弾を浴びてジ・エンド。終盤は再三の得点機も拙攻で、9回からは3イニング連続サヨナラのチャンスをつくったが、タイムリーが出なかった。3試合連続の延長戦を今季最長4時間42分のロングゲームで終えた福良監督は、「あと1本が出なかったですね」と徒労感をにじませた。

 悪夢を引きずっているような試合だった。今季2度目のスタメンに抜てきした小島が2回に左翼線へ2点適時二塁打を放つなど序盤に4点をリード。ところが4回まで完全投球の先発田嶋が5回に崩れると、6回途中からマウンドに上がった2番黒木が同点打を浴びて快勝ムードが吹き飛んだ。

 2日前の22日には延長10回にソフトバンク中村晃が放った本塁打を巡り、審判団が試合後にファウルだったと誤審を認める前代未聞の「事件」が発生。この日も7回に小島の自打球(結果はフェア)を巡って福良監督が抗議する場面があり、ドーム内が騒然とした。雨天中止を挟んだソフトバンクとのAクラス争い2連戦に連敗し、チームに広がる怒りと悔しさ…。パワーに変えるしかない。【桝井聡】