日本野球機構(NPB)は2日、27日のオリックス-ソフトバンク戦(ほっともっと神戸)で起きた誤審騒動に関し、問題の場面からの試合再開を求めているオリックス球団に再回答書を渡した。

 オリックスの横田昭作球団本部長補佐は都内で取材に応じ「今すぐ返答できないので、持ち帰って社で検討する。内容が前回と変わっていなかった。野球規則、アグリーメントにのっとった対応をするということだった」と話し、続行試合を拒否されたことを明かした。

 また「我々は違う側面を訴えている部分もある。我々と違う解釈。プロ野球に対する信頼感であったり、パ・リーグ全体に及ぼす影響だったりという側面に関する回答はなかったと捉えている。これで本当にファン、選手が納得できる回答なのかという部分はある」として、あらためてNPBに対して意見を提示する構えだ。

 騒動は、22日のオリックス-ソフトバンク10回戦で、延長10回にソフトバンク中村晃が打った右翼ポール際への打球を巡ってのもの。審判は当初、打球をファウルと判定したが、ソフトバンク工藤監督のリクエストによってリプレー検証が行われ、判定を本塁打に覆した。

 試合後、オリックス福良監督、長村本部長が球場の審判員室で、審判団と約20分間、リプレー検証の確認作業を行った。責任審判の佐々木昌信氏は「当初はポールに(打球が)隠れたように見えたので本塁打としたが、後で(コマ送りなどの映像を)見たところ、ポールの前に白いものが見えた」と説明。「判定が正確ではなかった」と誤審を認めた。翌日には友寄審判長、仲野パ・リーグ統括が謝罪に訪れた。

 NPBは26日、野球規則7・04に基づき、続行試合は行わないと決定し、オリックスに通告していた。