中日のドラフト1位、鈴木博志投手(21)がプロ初セーブを挙げた。3-0の9回に登板し、1安打無失点。初のセーブ機会で堂々と試合を締めた。

 先頭バレンティンに中前打されたが田代、坂口、川端と内野ゴロを打たせた。「9回の感覚ではなく、いつもと変わらず3つのアウトをとることだけ考えました。終わってから(試合を)締めたんだなという感じでした」。150キロを超える速球とカットボールの制球が安定していた。

 試合前、森監督に歩み寄りフォームの助言を求めた。人工芝に正座して神妙に話を聞いた。動作の中で、どこかに力をためるポイントを作るよう、すすめられた。「昨日ブルペンを見てもらっていたので。納得したし、分かりやすく教えてくれたのでイメージしやすかった」と感謝した。

 田島が不振で抑えを外れている。森監督は「今、うちにいる投手の中でいろいろなことを考えて、田島が元気になるまでは又吉と2人でやっていくしかない」と、状況を見ながら役割を決めていく考えだ。

 開幕からセットアッパーとしてフル回転。登板数もリーグ最多タイの36試合になった。交流戦で調子を落としたが6試合連続無失点。「これだという感覚が少しずつ出てきた」と復調に手応えを感じている。

 「抑えは特別。『おまえなら』と任せてもらえるように、普段からしっかりやっていきたい」。レッドソックスの抑え投手キンブレルにあこがれ、同じ背番号46と抑えを希望して入団した。ついにキンブレルと同じポジションで1歩を踏み出した。【柏原誠】