8日に育成から支配下登録選手となった巨人クリストファー・クリソストモ・メルセデス投手(24=ドミニカ共和国)が来日初登板初先発し、5回5安打無失点で、勝利投手となった。育成出身のプロ初登板初先発初勝利は、プロ野球史上初。

 試合後のヒーローインタビューでは初々しく帽子をとって日本語で「アリガトウゴザイマス」と頭を下げて表情を緩めた。「1軍でこういう結果が残せてハッピー。とにかくコースをついて四球を出さないことを意識した。コースをついて投げきることができた」と投球を振り返った。

 テンポよくストライクゾーンへ投げ込んだ。初回2死から山田に左前打を打たれるが、バレンティンを二ゴロに打ち取った。2回は3者凡退に切ったが、3回以降は毎回安打を許した。それでも、5点リードの5回2死二塁のピンチも西浦を遊ゴロに打ち取り、しのいだ。

 最速147キロの直球、130キロ前半のカットボールと120キロ中盤のスライダーを織り交ぜ、両コーナーを突いた。無四球で88球を投げきり、役目を十二分に果たした。