日本ハム中田翔内野手(29)が“おとこ気出場”で、首位奪取へけん引する。今日24日からの楽天3連戦(楽天生命パーク)に向けて23日、札幌から仙台へ移動した。前カードで3位ソフトバンクに3連勝し、首位西武に0・5ゲーム差まで詰めた。「まだまだ、これから。変に意識せずにやりたい」。2年ぶりリーグ制覇へ、上昇ムードに包まれている。それでも「(ソフトバンクに)3連勝できたのは大きいけど、気は抜けない」と表情を引き締めた。

 手負いの主砲が、首位肉薄へとけん引してきた。球宴第1戦で死球を受けた左肘は「まだ痛い」と尾を引いている。投打の際のフォロースルーを大きくして痛み軽減を図るなど、工夫を凝らしながら試合出場に備えている。22日ソフトバンク戦では自打球が左ふくらはぎに当たるなど「ここ最近、ツイていない」と苦笑い。それでも「痛くても、やらなければいけないことは、やらないといけない」と、強い気持ちで強行出場している。

 ソフトバンクとの前カードは3試合で11打数4安打5打点。21日同戦では18号2ランを放ち、2年ぶりの大台20本塁打到達が近づいている。結果を残し続けた先には、東京五輪が待っている。この日で、ちょうど2年後。「まずは、チームの中でしっかり結果を残さないと。とにかく今は、しっかりとしたプレーを見せていきたい」。開幕前の下馬評を覆し、待望の首位へ。「最後の最後に、自分たちが1位になっていることが大事」と頼もしく、最高のエンディングへと歩みを進める。【田中彩友美】