中日が巨人山口俊にリベンジを果たした。無安打無得点試合をされた右腕とのわずか1週間後のリターンマッチで3点を奪った。屈辱の一戦の翌日から5連勝。野手の奮起が続いている。

 初回から襲いかかった。先頭京田が甘い変化球を鋭く中前打にした。2番亀沢も内野安打で続き、ビシエドの三ゴロであっさりと1点先制。さらにはアルモンテの右前打で2点目。4安打を集中した。その後、立ち直らせたが、同点に追いつかれた直後の7回にビシエドが適時左前打を放って、山口俊をこの回限りで交代させた。

 ビシエドは「前回は本当にいい投球だったが、今日は違う日だ。ボールも浮いていたからね。初回の京田の1本がみんなをリラックスさせてくれた。それであの2点が入ったと思う」と切り込み隊長をほめたたえた。9回に再び追いつかれたが、その裏に大島が押し出し四球を選んでサヨナラ勝ちした。

 翌日のミーティングで74歳の名伯楽、土井打撃コーチがナインを前に頭を下げた。選手それぞれが思うところがあった。京田は「土井さんを謝らせてしまった。びっくりした。2度とそんな思いはさせたくない。やっているのは僕らだから」と振り返る。大島は「先週やられている。全員、絶対勝ってやろうという気持ちだった」とチーム全体でリベンジの意思を共有していることを明かした。

 森繁和監督は「初回に3人で終わると、またかとチラつく可能性があった。1、2番がああいう形で出てくれた」と先制攻撃を振り返った。左手首を痛めていたアルモンテが7月21日以来の先発復帰を果たし、初回に適時打。中日打線が勢いづいている。