ソフトバンク工藤監督がドラフト1位で指名した東洋大・甲斐野央投手(4年=東洋大姫路)を160キロ右腕に育てる。抽選で2連敗し、昨年から5連敗となったが「(甲斐野も)重複覚悟だった。単独でいけた。大学ナンバーワンの投手」と喜んだ。

前日24日に公表した報徳学園・小園は4球団で競合。4番目で引いた広島緒方監督が当たりを引いた。工藤監督は3番目で2分の1の確率だっただけに「こっちだったのか」と悔やんだ。2度目は立命大・辰己を4球団で競合も、最後に引いた時に当たりは残っていなかった。

世代交代を視野に入れた野手は指名できなかったが、来季のリーグV奪回へ、即戦力右腕の加入は大きい。最速159キロの投球は工藤監督も映像で確認済みで、「ムダのない投げ方。ボールの回転がいい。フォークも魅力的。決め球がある」と高評価。「器の大きい投手に育てたい。最速160キロも出ると思います」と、自身の手でさらに大きく育てるつもりだ。

この日は福岡から空路会場入り。1位指名を終えると品川から新幹線に乗り、日本シリーズの舞台広島へ向かった。東京での滞在は2時間ほどだったが、楽しみな剛腕獲得に、晴れやかだった。【石橋隆雄】