明桜(秋田)の山口航輝外野手(3年)はロッテから4位指名を受けた。高校でしのぎを削った金足農・吉田輝星投手(3年)は日本ハムの1位指名で、これから、同じパ・リーグを舞台に勝負は続く。

明桜の山口がロッテからドラフト4位で指名された。夢のプロ入りが実現し、秋田市内で行われた会見では胸をなでおろした。「まずはホッとした。緊張はあまりしなくて、ワクワクの方が大きかった」。会見後はロッテのお菓子を手に記念撮影に納まり、喜びを爆発させた。

今夏の秋田を沸かせた男の1人だ。日本ハムにドラフト1位で指名された金足農・吉田とは2年連続で夏の決勝で激突。昨年は山口が勝ち、今夏は山口が負けた。「吉田と勝負できるのが楽しみ。同じリーグでよかった」。入学当初から頭角を現し最速146キロ右腕で鳴らしたが、2年夏の県決勝で右肩を亜脱臼。その影響で今春から打者に専念し、長打を連発した。プロでは高校通算25本塁打の長打力を生かし、外野手1本で勝負する。

もう競争は始まっている。ロッテ1位は同じ高卒外野手の大阪桐蔭・藤原だ。「今の時点では負けているかもしれないけど、同じチームでできることに感謝したい」と共闘を宣言。関西から単身秋田に乗り込みプロ入りをつかんだ山口は「秋田の3年間でしっかり成長できた」と胸を張った。【高橋洋平】