日本ハム新垣勇人投手(33)が30日、千葉・鎌ケ谷の2軍施設で球団から来季の契約を結ばないことを通達された。現役続行を希望し、「はっきりとは決めていないけど、受けたいなと思います」と、11月に行われるトライアウトを受験する予定だ。

12年ドラフト5位で東芝から入団。3年目の15年8月19日ロッテ戦(QVCマリン)では、先発予定だったメンドーサが体調不良で試合直前に登板回避となり、緊急先発ながら5回2失点の好投でプロ初勝利を挙げた。また、ムードメーカーとして知られ、リーグ制覇と日本一を達成した16年には、試合前に自作の1発ギャグを披露することが定着。球団新記録の15連勝達成時もほぼ毎日行っていた。「あれでちょっと知名度が上がったというか、ファンの方に覚えてもらった。しんどかったですけどね、ずっと(1発ギャグを)やるのは。いろいろ(ネタを)考えて寝られない時もあったので。どこで悩んでいるんだという感じですけど(笑い)。あんまり、そういう選手もいなかったと思うので、ふざけていると言う方もいると思いますけど、違うイメージのプロ野球選手をファンの方に見せられたのは良かったのかなと思います」と、当時を懐かしんだ。

6年間の通算成績は12試合登板で1勝3敗、防御率7・96。今季は6月に右肘関節内遊離体摘出の手術を行い、1試合の登板のみでシーズンを終了。宮崎でのフェニックスリーグで実戦復帰していた。「まだ思い切りは(右腕を)振らなかったですけど、振っても大丈夫かなという感覚はあったので、全然(全力で)振れる状態です」と、現状を説明した。

6年間を過ごした日本ハムについては「野球の面で思うような結果を出せなくて悔しい思いもあるんですけど、すごくいいチームで、僕がふざけていたことに対しても、みんなも寛容に認めてもらったり。選手も、自分たちで練習するチームだと感じた。やらされる練習ではなく、(自ら)進んで若い選手もしっかり考えて練習できるチームと感じた。自分も、そういう楽しいチームというか、選手を尊重してくれるチームで野球を出来たことが、すごい良かったかなと思います」と、感謝を交えて振り返った。