西武は大型補強よりも、底上げだ。

辻発彦監督(60)が4日、埼玉県庁を訪れ、上田県知事にパ・リーグ優勝の報告を行った。10年ぶりの優勝で埼玉県内が盛り上がった1年となっただけに、会話は和やか。「こんな強力打線は、めったになかった」と話す上田知事もご機嫌だった。だが、要望も忘れなかった。

「最後は残念でした。短期決戦は投手力かな、と。ぜひ、投手を強化して、安定的に勝てるように。特に、短期決戦で勝てるように。ぜひ強力な投手を獲得して欲しい。あるいは、育てていただいて、しばらくは西武ライオンズの時代を作って欲しい」

CSファイナルステージでソフトバンクに敗れたことを念頭に、投手力強化を求めた。

対談を終えた辻監督は県の支援に感謝した。知事の要望には「簡単にはいかない。たくさん金を使ってメジャーの選手を取ってきても、活躍するかは分からない」と、獲得よりも育成に重点を置く考え。「(メジャー移籍を目指す菊池)雄星の代わりと言ったって、抜けた穴を補うしかない。そのためには、全員でレベルアップして、作り上げていくしかない」と決意表明した。今秋に続き、来春キャンプもビシバシ鍛えていく。