“イニエスタ&大谷飯”で汚名返上だ! 巨人田口麗斗投手(23)が16日、鍬原らとともに羽田空港から自主トレ先のハワイへ出発した。体重管理に苦しんだ今季の経験を生かし、今回からサッカーJ1ヴィッセル神戸の寮母を務める村野明子さん(51)が料理を担当。2月にはエンゼルス大谷の食事指導も任された、敏腕調理師のバックアップを受ける。昨季まで2年連続2桁勝利も今季は2勝止まり。常夏の島で体を絞り上げる。

同じ轍(てつ)は踏まない。田口はハワイで成し遂げる目標を示した。「コンディショニングが選手として一番大事。体重、筋肉量、体脂肪率も含めて自分が持っていきたい数字がある」。前回は理想の82キロから6キロ増の88キロで帰国。キレを失いフォームを崩した。不調で7月に2軍降格。2勝に終わった。だからこそ復活に懸ける思いは強い。

世界を知る女性の強力な支援を受ける。サッカーJ1神戸の寮母を務める村野さんが、今回から料理担当としてメンバーに加わった。所属する元スペイン代表のイニエスタの食事も担当。「彼は何でも食べますよ。焼き芋やチキンのトマト煮込みが好物。手間のかからないスーパースターでした」と振り返る。今年2月には米ロサンゼルスを訪れ、エンゼルス大谷にも指導。卵料理や肉の焼き方を伝え、自炊の手助けをした。

今回の同行は、巨人内海の自主トレに14年から4年間同行した経緯もあり実現。テーマは「低カロリー、高タンパク」で現在の85キロから3キロ減を目指す。「どうしてもラーメン、ハンバーガーとかが食べたくなる。絶対NGではないけど、できる限り家庭料理をバランスよく食べてもらいたい」とイニエスタ同様、好き嫌いなく3食がとれるように腕をふるう。田口も「食の面で専門の方がいらっしゃるので自分のものにしたい」と信頼を置いている。

結果が全てだと理解している。「今年の春で自分のベスト体重をはっきりできたけど、成績に結びつけられなかった。アピールして開幕ローテに絶対入る気持ちでやらないと」。来季は背番号「28」に変更。世界のエキスを糧に、締まった体で期待に応える。【桑原幹久】