阪神OBの赤星憲広氏と親交のあるお笑いタレント陣内智則(44)は、ドラフト1位の大阪ガス・近本光司外野手(24)を「次(代)の赤星」と期待する。かつて、タイガース応援番組の司会に抜てきされ、子供の頃からの「阪神愛」がより深まった陣内。近本、植田、島田の「3人で100盗塁」、そして大型補強の巨人を倒す。夢をふくらませ、「必死のパッチ」に次ぐ「おもしろいヒーローインタビュー」も求める。【取材・構成=村上久美子】
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「金本チルドレン」が矢野監督で花開く。いい種をまいてくれたと思います。
▼中谷、陽川、北條らが巨人・岡本のようにブレークし、植田、島田らの快足コンビも期待感いっぱいだ。
そして、ドラ1の近本君ね。赤星さんの盗塁数を抜いてくれたらおもしろい。ドラフトのくじで外れて(の獲得)やけど、これは結果で覆すしかない。
▼OBの赤星憲広氏とは、現役時代から親交が続く。
赤星さん、僕と(体格)変われへん。でも、あの負けん気の強さ、有言実行ね。新庄さんがいなくなって「僕がやります」。それ以上の活躍。あの体から出てくるガッツ。彼1人、塁に出るだけで空気が変わった。阪神にはいない選手やった。赤星さんの前も後も、そういう選手が出てない。近本君には「次の赤星」になってもらいたい。
▼近本は赤星氏と同じく大学から社会人を経由して入団。ともに外野手。入団会見では赤星氏の新人年盗塁数「39」を上回る「約40個」をあげ「超える選手になりたい」と口にした。
その有言実行、やってほしいですよね。あとは、やっぱり「ショート鳥谷」は見たい。このまま終わる選手じゃないやろうから。
▼今オフ、巨人は丸らFA組の獲得をはじめ、大型補強に動いた。
西君が(阪神に)来てくれたのはうれしいけど、何でもかんでも…みたいな大型補強は好きじゃない。普通に高山君が復活して、大山君が期待通りの活躍したら全然いける。タイガースの選手でやるっていう矢野さんの感じ、いいですね。
▼矢野監督は、先輩芸人高山トモヒロと桜宮高野球部同級生でもあり、プライベートでのつきあいもある。
「大阪の気のいい兄ちゃん。でもキレたら怖い」っていうイメージ。今のチームに合うんじゃないですか。現役時代から、ヒーローインタビューとか、野球以外のことも気にされてたし、食事していても「ファンのために」言うてね。あの人、ほんまに「ファン・ファースト」なんですよ。
▼矢野監督は、中日からのトレード入団。陣内は「雑草魂」にも好感を抱く。
ヒーローインタビューも、矢野さんから関本さん、原口君へ継がれてる「必死のパッチ」を残したりね。来年は選手に喜怒哀楽を出してもらって、「こいつのヒーローインタビューを聞きたい」みたいな選手、出てきてほしいですね。
▼北條、高山、中谷や、島田、植田に、投手なら藤浪。今季2軍で面倒を見てきた選手の躍動に期待する。
来年、ジャイアンツが強くなるのは歓迎。強い巨人を倒す阪神がおもしろい。植田、島田、近本で100盗塁ぐらい走ってほしい。中谷やらが大きいの打って、ベテランの糸井さん、福留さんがやってくれたら。
▼見ていて楽しめる「おもしろい野球」を願う。
(現役時代に)優勝して真っ先にベンチを飛び出した無邪気な矢野監督が見たい。それに選手がついていけば、おもしろくなる。
◆陣内智則(じんない・とものり)1974年(昭49)2月22日、兵庫県加古川市生まれ。NSC(吉本総合学院)大阪11期。高校同級生とコンビ「リミテッド」を組み、相方が引退。映像、音声につっこむ「1人コント」で頭角を現し、関西の賞レース、在阪局発の読売テレビ「なるトモ!」司会などで注目された。03年には、読売テレビ「週刊トラトラタイガース」司会に抜てき。現在は東京を拠点に、日本テレビ系「ヒルナンデス!」金曜レギュラーなどで活躍。妻はフジテレビの松村未央アナウンサー、1児の父。167センチ。血液型O。