今年、24歳の年男となるソフトバンク上林誠知外野手(23)が将来のメジャーリーグ挑戦という大きな夢を語った。

「海外FA権を取得してメジャーでやってみたいという思いはあります」。ソフトバンクはポスティングは認めておらず、早くても海外FA権取得は25年オフ。30歳になっている。

「小学生のころからイチローさんのプレーを見ていて憧れていた。MLBハイライトを毎日のように見ていた。自分を重ね合わせていましたね」。パワーが自慢のメジャーリーガーたちの中で、スピードで勝負し続けるイチローこそが、上林が目指す姿だ。

昨年11月にはDeNA筒香の代役で初めて日米野球に選出。メジャー相手に侍で唯一、全6試合安打を放ち、21打数10安打、打率4割7分6厘をマークした。「あそこまで打てるとは。自信になった。でも、今向こうに行っても全然通用しないと思う。まずは日本で一番にならないと」。

右翼レギュラーになって2年。「3年目の今年が勝負だと思う。ホークスは毎年優勝争いするし、お手本になる選手ばかりいる。刺激があってありがたい。国内FA権には興味がない」。柳田、中村晃といった同じ左打者、師匠の内川とハイレベルな仲間がいるホークスを愛している。

12月後半からは都内で巨人岩隈がつくった施設「IWAアカデミー」に通い鍛え続けた。「野球につなげるトレーニング、自分の体の仕組みを知るためにやっている」と話す。

現在、メジャーで憧れる選手はいない。「イチローさんがレジェンドなので。今季の目標はトリプルスリー、200本安打」。同じ背番号「51」の上林が、まずは19年にイチロー級の活躍を見せる。【石橋隆雄】