日本一のアンダースローに。今季2年目を迎えるソフトバンク高橋礼投手(23)が日刊スポーツに、今季へかける熱い思いを語ってくれた。5日からは鹿児島・徳之島で専大松戸高で2学年上の日本ハム上沢らとともに自主トレを行う。【取材・構成=石橋隆雄】

-ルーキーイヤーの昨年を振り返り

高橋礼 後半は100点ですね。でも、前半は何もできていないのでトータルでは50点くらいですね。

-18年4月22日には日本ハム戦(札幌ドーム)でプロ初先発も4回3失点で初登板初黒星

高橋礼 あんなに緊張したことはなかった。腕がまったく思うように振れず、球速も全然でなかった。

-9月に1軍に戻ってからはCS、日本シリーズで先発、中継ぎとフル回転

高橋礼 日本シリーズは3登板で3ホールド。自信になりました。第1戦で、1球ですが146キロを表示した。自己最速。本当に出たのかは分かりませんが、もっと直球を速くしたい。春先は142キロ。後半戦は2キロアップ(144キロ)しました。

-やはり直球が命

高橋礼 直球で押していくアンダースローです。元阪急の山田久志さんのようになりたい。

-2軍で何を修正してきたのか

高橋礼 軸の右足の膝を折れないようにしました。折れると力が下に逃げて、球に力が伝わらない。球速アップしたのも、ここを修正したからだと思います。

-3月15日の巨人とのオープン戦で初登板したときはマウンドに右手をぶつけた

高橋礼 今までの野球人生で10回もないですよ。中学3年からアンダースローですが。高校時代は地面から7、8センチのところだったけど、今は15センチくらい。

-もっと地面スレスレにしようとは

高橋礼 日本で一番低いところから投げようとは思いますが、手首がしっかり立っていないと指先に力が入らない。腕を振るには今くらいの方がいい。

-0勝だが日米野球にも選出された

高橋礼 ありがたいです。アクーニャ・ジュニア(ブレーブス)やソト(ナショナルズ)を抑えられた。メジャーはフライボール革命でアッパースイングが主流に。アンダースローだとバットとの接点が少なくなる。(日本でも流行すれば)有利になりますね。

-自主トレは

高橋礼 高校の2学年先輩の上沢さんと徳之島に行きます。

-今季は

高橋礼 先発ローテーションに入りたい。何勝とは言えないが、まず1勝。昨年2軍では投げていたツーシーム、カットボールという同じ腕の振りで小さい変化球をしっかり磨いて、1軍でも投げたいですね。

◆高橋礼(たかはし・れい)1995年(平7)11月2日千葉県松戸市生まれ。八ケ崎第二小で「松戸ボーイズ」で野球を始め、松戸第三中では「流山ボーイズ」に所属。中学3年からアンダースローに転向。専大松戸では甲子園経験はない。専大では2部だった1年秋のリーグ戦が初登板。17年ドラフト2位でソフトバンク入団。1年目は12試合に登板。30回、0勝1敗、防御率3・00。名前の由来は「礼儀正しい人間になるように」。188センチ、84キロ。右投げ右打ち。