大先輩が金言を授けた。早実野球部のOB総会が10日、都内ホテルで開かれ、ソフトバンク王貞治球団会長(78)ら150人が出席した。

日本ハム清宮幸太郎内野手(19)ソフトバンクのドラフト3位野村大樹内野手(18)の若人2人を前に、王会長は「プロは楽な世界じゃない。その中で、自分をどう高めていくか。吸収できるものは貪欲に吸収して、若いうちは何事もチャレンジして失敗してもいい。食らいついて。コーチを困らせるぐらい質問攻めにしてもいい。向こうが教えてくれると思ってはダメ。コーチに『うまくなりたがっている』と思わせないと。簡単じゃないが、やりがいのある世界だ」と積極的に動くよう勧めた。

清宮は「1年目は、いろいろな経験をさせてもらった。うまくいったことも、いかなかったことも今年に生かしたい。『何事も経験』という言葉を、常々、王さんからいただいている。それを生かして、今年は、より良い成績を残したい」と決意を口にした。

野村も「日本一の球団に指名いただいた。王会長のもとで野球が出来る。1年目から元気よくやりたい」と背筋を伸ばした。

横で2人の姿を見ながら、王会長は「うらやましいなあ。かわれるものなら、かわりたいね」と目を細めていた。