インフルエンザで療養中だった日本ハム宮台康平投手(23)が21日、約1週間ぶりに自主トレを再開した。2軍施設の千葉・鎌ケ谷でグラウンド内をジョギングした後、室内練習場で軽く体を動かした。入団2年目で初のアリゾナ1軍キャンプメンバー入りが決まっており、今月28日には渡米。今後は自己管理を徹底してキャンプインに備える。

東大出身左腕も、流行中のウイルスには勝てなかった。「みんな、冷たいっすよ。『近寄るな』みたいな感じで」と、ここ数日続いた周囲からの“ばい菌扱い”を明かしたが、「思ったほど(状態は)落ちてなかった。休んでいた分をしっかり取り戻して、キャンプではいいアピールをしたい」と、ほっとした表情だ。

16日にインフルエンザ感染が確認されてからは拡散を防ぐべく、寮内でほぼ監禁状態だった。隣接する球場内の食堂から食事を運んでもらったり、夜にひっそりとシャワーを浴びたり…。隣部屋は2年目の清宮、さらにその隣はルーキー吉田輝の部屋と注目選手が並ぶだけに、とにかく“隠密行動”で、他の選手へ感染しないよう努めた。幸い熱は37度5分ほどで「そこまで、ひどくなかった」。おかゆ中心の食事だったが、体重1キロ減ほどで済んだ。

2年目で初のアリゾナ1軍キャンプスタートは、ベッドの中で知った。「うれしかったけど、もどかしい気持ちが強かった。インフルエンザになるっていうことは、自己管理ができていないっていうことですから」と猛省した。

アリゾナ行きの切符は、開幕1軍へ首脳陣の期待の表れでもある。「まずは体力や投球の感覚を取り戻すことが大事になる」。出発まで、ちょうど1週間。体調管理に気を配りながら、ピッチを上げていく。【中島宙恵】