やっぱり、番長の背中には「18」が似合う。DeNA三浦大輔1軍投手コーチ(45)が1日、3年ぶりにユニホームに袖を通した。集合写真撮影の際にお披露目。宜野湾から吹き荒れる強風もあり、練習中はジャンパーを羽織ったが、現役を引退した16年当時と変わらぬサイズ。「同じでうれしかった。ユニホームを着ると、やっぱり気持ちが引き締まる」。まだまだ“ハマのエース”としての風格を漂わせながら、春季キャンプ初日を終えた。

「18」を背負い、数えきれない引き出しを手にした。ブルペンでドラフト1位の上茶谷大河投手(22=東洋大)の投球をじっくり見つめると、プロの世界で長く生きるために必要な、基本の「き」を伝えた。上茶谷は「『誰にでも、調子はある。いい時の歩幅を覚えた方がいい』と言ってもらえた。僕は6歩半。そういう細かいところを意識することが大事だと考えさせられた」とかみしめた。

三浦コーチは石田、浜口ら他の投手陣にも、マウンドを指さし、歩幅の重要性を説いた。「何も言ってないよ」といつものように、はぐらかしたが「チェックポイントだからね」とシンプルな言葉の中に、大きな意味を込めた。

現役時代と変わらない一面も残した。球場とブルペン間は「何台目やろ」と言うマウンテンバイクで移動。相棒は船便で沖縄の地に送り込んだ。「俺のことはいいから。選手やないやろ」と言う眼光の鋭さは、マウンドで見せた横顔と変わらなかった。【栗田尚樹】

◆DeNAラミレス監督のコメント(三浦コーチについて)「投手陣をうまくコントロールしてくれている。投げ過ぎないように、マネジメントしている」